畑は水捌けが1番大事と言っても過言ではありません。
乾きにくい畑を乾きやすい畑にするのに苦労している方は結構いるのではないかと思います。
乾きにくい畑を乾きやすくするには、土質の改善よりもまずは排水路の改善です。
水は高いとことから低いところに流れる。水は壁を越えられない。という点だけ抑えれば、やるべきことは自ずと決まってきます。
- 明渠
- 傾斜
- 畝立て
この3つです。
まず決定的に大事なのは明渠や、額縁排水です。もちろん出口を基幹排水路(川や、排水用のU字溝など)につなげます。
これができれば途端に乾く畑になります。
暗渠はあればあったで助かります。特に田んぼで畑をやる場合、上の田んぼからの水が法面側ににじんできますので、そのあたりに暗渠があるとベターです。が、明渠のほうが大事です。
プラソイラ、サブソイラの弾丸暗渠、カットドレーンなどやっても、排水口が明渠や基幹排水路につながっていなければまず意味はありません。明渠が一番大事です。
なお、田んぼのように畔に囲まれているのではない土地で、かつその土地(畑)が周囲の土地よりも高い場所にある場合は、周囲の土地が自然の明渠になり、わざわざ明渠を掘る手間が省けて最高です。
次に傾斜。
適度に傾斜がある畑は良いです。傾斜によって水がたまる場所があればそこには明渠を掘ります。
田んぼの転用では傾斜はないので、畑の中央付近が最も高くなるよう、土を寄せるのが良いと思います。
これで額縁のほうに水が流れます。
せっかく額縁を掘っても畑の中央が低ければ(額縁方向に水が流れるだけの傾斜がなければ)水が溜まってしまいます。
最後に畝。畝の効果は絶大です。
水が溜まる畑でも畝の上ならなんとか作物を作ることができます。
しかし、全体的に水捌けを良くして、乾きやすくすることで管理しやすい畑にしたうえで、なおかつしっかり畝を立てるのがベターだと思います。
それから、畝を立てれば畝の谷が排水路になるので、しっかりと排水することができます。
私は乾きにくい畑を乾きやすい畑にする方法がわかるまでに10年弱もかかりました。こんなに簡単なことなのに。
現在、当園の畑は大雨が降っても、雨が止んだ翌日には土をいじれます。全然ぐちゃぐちゃにならず、ホコホコ・サラサラです。
畑というとまず「土づくり」のような気がしますが、それ以前に大事なのは「排水」なのです。